名前空間について

現時点で安定版のKohana3.2はPHP5.2でも動作するためPHP5.3からのnamespaceはサポートしてません。

一応独自の仕組みがあって、classesの下にディレクトリを作成することで一意なクラス名を作成することが出来ます。
例えば、「classes/request/client/http.php」というpathになっていれば、「Request_Client_Http」というディレクトリをアンダーバー(_)で繋げたクラス名になります。classesが1つしかなければこれで問題無いのですが、Kohanaのクラス置き場は大きなくくりで言うとapplicationとmodulesとsystemの3カ所あり、それぞれがclassesディレクトリを持っていてプレフィックス等も付かないので、何らかの対策をしておかないと衝突してしまうことがあります。
優先順位は決まっていてapplication>modules>systemで、どこから呼び出してもこのルールが適用されてしまいます。例えば何かのmoduleにAccountクラス(module名/classes/account.php)を作っていて、applicationにも/classes/account.phpを作ってしまうと、Accountクラスはどこから利用したとしてもapplication配下のAccountが利用されることになります。

/application
    classes/
        account.php
/modules
    account/
        classes/
            account.php
※このような構成にしてしまうと、どちらもAccountクラスとなってしまい、優先度の違いによってaccountモジュールのaccount.phpは参照されないものとなってしまいます。

後は公式ドキュメントの図が参考になります。
http://kohanaframework.org/3.2/guide/kohana/files

このように共通の空間を利用することになるため、application配下しか利用していなければ大丈夫ですがmoduleを機能毎に分割しようとすると問題になります。
以下は私がやっている事で、正解では無いかもしれませんが名前空間の問題は防ぐことが出来ています。

ファイルの配置方法

まずsystemについてはKohana標準のクラス置き場で触る事は無いです。ここはsystem/classes/kohanaというディレクトリに全てのクラスの実態が置かれているため、Kohana_というプレフィックスが付く事になります。

applicationには共通で利用したいクラスを配置しています。そのためプロジェクト名でのプレフィックスを付けるため、classes以下にプロジェクト名のディレクトリを作成しています。「example」プロジェクトであれば、「application/classes/example/」となります。

modulesには各モジュール名でディレクトリを作ります。「account」モジュールを作ったとすると、「modules/account/classes/account/」

controllerとmodelについてはclasses直下に置く必要があるため、その下にディレクトリを作成します。
「modules/account/classes/controller/account/」

まとめるとこんな感じです。
classes、controller、model以下に直接クラスを配置せずに、applicationならプロジェクト名、modulesならモジュール名のディレクトリ名でプレフィックスを付けてやるということです。

example/
    application/
        classes/
            example/
            controller/
                example/
            model/
                example/
    modules/
        classes/
            account/
            controller/
                account/
            model/
                account/

ディレクトリ階層が深くなったり手間だったりしますが、無駄にハマらないように分けておいた方が無難だと考えています。